2014年9月20日(土)、京都烏丸御池の「Samurai Cafe & Bar SHISHIN(士心)」にて、第十九回字天ナイトを開催いたしました。
当日のライブの、活動報告です。
第十九回目の字天ナイトもまた書家の八木翠月先生にご臨席いただき、小田の「新ことば」を即興で書にしたためていただきました。
本日、「新ことば」を贈らせていただいたのは、伊藤英俊さん。
「怪送列車」(かいそうれっしゃ)。
伊藤さんとお話して、私は「怪しい人だな~」という印象を受けました(笑)。
独特の生き方をされていらっしゃる。ちょっと常人の生活のペースとは違う。
住んでみたいところは、のんびりできるところ。人からは、土星人だと呼ばれたことがある。
下北沢、一乗寺といったごちゃごちゃっとした郊外の街に暮らし、そこに馴染んでいた。
私は伊藤さんから話を聞いたとき、頭に浮かんだイメージは、どういうわけか「郊外を走る列車」というものでした。これを、新ことばにしてやろうか。どこかで内田百閒(うちだひゃっけん)の名エッセイ『阿房列車』の雰囲気を思い出していたのかもしれません。
鈍行列車では、「鈍」の字が悪い。これはボツ。
逆行列車では、衝突事故を起こしてしまう。これもボツ。
遊走列車も考えたが、「遊」の字がありきたりで、軽い。なのでボツ。
「怪」の字を使って「怪速列車」という案も考えた。しかし、これでは猛スピードで暴走する列車のイメージとなってしまい、これもいかん。
結果、「怪送列車」を考えました。回送列車は、走っているが見た目は役に立たない。どこから来て、どこに行くのかは一般人の知ったことではない。その一字を変えて、怪しいなにかをひそかに送り届ける、郊外を走る酔狂な列車。そんなイメージで、八木翠月さんに字を書いていただきました。翠月さんは、草書を交えた洒脱な字を書いて、私の新ことばに応えていただきました。
「新ことば」Live字天ナイト at Samurai Cafe & Bar SHISHINは、来月も開催する予定です。
またとない体験を、皆さんもどうかお試しください。初見の方、大歓迎です!
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