2012年4月15日(日)、YouATスタッフの小田と住田の両名は神戸で開催された「起業応援フェスティバル」に出店しました。

YouATの新事業である「字天」漢字デザインサービスがテーマでした。
コピーライターの小田が、会場におられた17名の起業家の方々にその場で「新ことば」を考案・贈呈いたしました。

以下に、当日考案した「新ことば」を簡略に紹介申し上げます。
經色」は、オリジナルジャカードアヌエヌエ代表 織田亜里奈さんへ。

織田さんは、神戸で三代続く織物店の、三代目でいらっしゃいます。
「ジャカード織」とはあまり耳慣れない言葉ですが、これは19世紀初頭にフランスで発明された自動織機を用いた織物だということです。デザインのデータを読み込んで自動的に織り上げるシステムであり、現代のコンピューター制御の工作機械の先祖のような発明でした。この用語は、私は初めて知りました。

織田さんのお店は、このジャカード織によって、オーダーメイドでオリジナルのグッズを提供しておられます。織田さんは、先代が始めたこの仕事を受け継いでおられるということです。

お店を受け継いで続けておられるお姿と、お店の商品をかけ合わせて、私は「新ことば」を創案しました。

「經色(けいしょく)」。

「經(経)」の字は「経済」「経営」など、事業関係の意味で現在用いられています。しかしその原義は、織物を織るときに縦に通す糸のことで、つまり「たていと」です。この対義語は「緯(い、よこいと)」であり、ゆえに「経線」と言えば地球の縦の指標線であり、「緯線」と言えば地球の横の指標線です。この「たていと」の原義からさまざまな意味が派生して、「つづけていくもの、つながっていくもの」という意味に広がりました。「経(きょう)」と読めば、宗教が代々伝えていくテキストのことです。「経営」とは、国や組織を継続して営んでいく様子なのです。

織田さんは、さすが本職でいらっしゃる。「經」の字が「たていと」の意味であることを、すでに知っておられた。
この「經」の字に、織田さんの本職の要である「色」を付けて、「經色」を創案させていただきました。
言うこころは、「色」をつなげていき、「色」の事業を代々続けていく、織田さんの事業のイメージです。

(つづく)

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